【静岡市】子どもの発達障害、どこに相談?市内の支援窓口からサービス利用法まで徹底解説(浜松市の事例も紹介)

  1. はじめに
  2. 【ステップ1】まずはここから!静岡市の発達障害に関する総合相談窓口
    1. 静岡市発達障害者支援センター「きらり」:支援の中核を担う司令塔
      1. 「きらり」の役割と相談できること
      2. 支援内容の3つの柱
      3. 注意点
      4. 相談の流れと連絡先
      5. 静岡市発達障害者支援センター「きらり」連絡先
    2. 身近な相談窓口:各区の保健福祉センター
  3. 【ステップ2】子どもの年齢でわかる!静岡市の具体的な支援サービス
    1. 未就学児向けの支援(早期療育):診断がなくても利用できる場
      1. 1. いこいの家「親子教室」
      2. 2. 清水うみのこセンター(母子療育訓練センター)
      3. 3. 幼児言語教室
    2. 就学児向けの支援(障害児通所支援):放課後や学校生活を支える
      1. 主なサービスの種類
      2. 最重要:障害児通所支援サービス利用手続きの流れ
    3. 教育の場に関する支援(就学相談):一人ひとりに合った学びの選択
      1. 学びの場の選択肢
      2. 就学相談の流れ
  4. 【ステップ3】支援を受けるために知っておきたい制度(手帳・経済的支援)
    1. 障害者手帳の種類とメリット:支援のパスポート
    2. 経済的負担を軽減する制度
      1. 特別支援教育就学奨励費
      2. 各種手当・助成
  5. 【参考】先進的な取り組みも!浜松市の発達障害支援体制から学ぶ
    1. 中核を担う相談支援センター「ルピロ」
    2. 浜松市の特徴的な取り組み:早期発見と移行期支援
      1. 1. 早期発見への注力:「5歳児健康診査」の導入検討
      2. 2. 「移行期支援」への課題意識
    3. 充実した情報提供とネットワーク
  6. まとめ:一人で悩まず、まずは相談を。静岡市の支援ネットワークを活用しよう
      1. この記事のキーポイント

はじめに

「ことばが少し遅い気がする」「集団行動が苦手みたい」「何度言っても落ち着きがない…」。子どもの成長を見守る中で、ふとした瞬間にこうした気掛かりを抱く保護者の方は少なくありません。インターネットで情報を検索すればするほど、断片的な情報に振り回され、「うちの子は発達障害かもしれない」「でも、どこに相談すればいいの?」「診断がないと何もしてもらえないのでは?」といった不安が募るばかりではないでしょうか。

この記事は、まさにそのような悩みを抱える静岡市在住の保護者やご家族のために作成されました。一人で抱え込まず、適切な支援に繋がるための第一歩を踏み出すための、具体的で信頼できる情報を提供することを目的としています。

本稿を読み進めることで、以下の点が網羅的に理解できます。

  • 静岡市における発達障害の最初の相談窓口はどこか。
  • 子どもの年齢(ライフステージ)に応じた具体的な支援サービスには何があるか。
  • サービスを利用するための手続きや流れはどうなっているのか。
  • 支援を支える公的な制度(障害者手帳や経済的支援)について。
  • 隣接する政令指定都市・浜松市の先進的な事例から学べること。

大切なのは、一人で悩み続けないことです。静岡市には、乳幼児期から成人期まで、ライフステージに応じた切れ目のない支援体制が整備されています。この記事が、あなたの不安を和らげ、次の一歩を踏み出すための確かな羅針盤となることを願っています。

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【ステップ1】まずはここから!静岡市の発達障害に関する総合相談窓口

子どもの発達に関する気掛かりが生じたとき、最も重要なのは「どこに相談するか」を知ることです。静岡市には、専門的な知識を持つ職員が対応してくれる公的な相談窓口が整備されています。ここでは、その中核を担う機関と、より身近な相談先を紹介します。

静岡市発達障害者支援センター「きらり」:支援の中核を担う司令塔

静岡市における発達障害支援のネットワークの中心に位置するのが、静岡市発達障害者支援センター「きらり」です。このセンターは、発達障害者支援法に基づき静岡市から委託を受けて運営されている公的な専門機関であり、乳幼児期から成人期までの各ライフステージに対応する一貫した支援体制の要となっています。

「きらり」の役割と相談できること

「きらり」の最大の特長は、その相談範囲の広さです。「発達障害かもしれない」という漠然とした不安の段階から、具体的な困りごとまで、幅広く対応しています。例えば、以下のような相談が可能です。

  • 子どもの特性(こだわりが強い、コミュニケーションが苦手など)への適切な関わり方を知りたい。
  • 幼稚園や学校、職場などでの集団生活における困りごとについて相談したい。
  • 利用できる福祉サービスや制度について情報を得たい。
  • 将来の就労に向けて、どのような準備が必要か知りたい。

「きらり」は、これらの相談に対し、専門職員(公認心理師、社会福祉士など)が面談や電話を通じて、本人や家族への助言、関係機関への情報提供などを行います。

支援内容の3つの柱

「きらり」の支援は、主に以下の3つの柱で構成されています。

  1. 情報提供による支援:相談者が活用できる制度や地域の支援機関(療育施設、相談支援事業所など)に関する情報を提供します。支援機関の選び方や調べ方についても相談が可能です。
  2. 発達支援:一人ひとりの特性に応じた療育や教育の具体的な手立てについて、本人や家族と一緒に整理し、考えます。必要に応じて、学校や園などの関係機関と情報を共有し、連携した支援を目指します。
  3. 就労支援:発達特性に合わせた就労準備に関する助言や、利用できる制度・支援機関の情報提供を行います。就労後の困りごとについても相談できます。

注意点

「きらり」はあくまで相談と情報提供、連携支援を行う中核機関です。特定の医療機関やサービス事業所の紹介・斡旋は行っていません。また、原則として、個別ケースのために職員が学校や園へ直接訪問するコンサルテーションは実施していません。しかし、支援の方向性を一緒に考え、適切な機関に繋がるための道筋を示してくれる、非常に重要な存在です。

相談の流れと連絡先

「きらり」への相談は、まず電話から始まります。来所しての面談は完全予約制のため、事前の電話連絡が必須です。

  1. 電話相談:まずは電話で現在の状況や困りごとを伝えます。
  2. 検討・連絡:その場で回答できない場合は、センター内のスタッフで検討し、後日改めて連絡があります。
  3. 来所相談の予約:より詳細な相談が必要と判断された場合、担当者と日程を調整し、来所相談の予約を取ります。
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静岡市発達障害者支援センター「きらり」連絡先

  • 電話番号: 054-285-1124
  • 受付時間: 月曜日~金曜日 8:30~17:00(祝日・年末年始を除く)
  • 所在地: 静岡市駿河区曲金五丁目3番30号 静岡医療福祉センター4階
  • 公式サイト: https://www.shssc.jp/

身近な相談窓口:各区の保健福祉センター

「きらり」と並行して、より身近な最初の相談窓口として、お住まいの区の保健福祉センターも重要な役割を担っています。特に乳幼児健診(1歳6か月児健診、3歳児健診など)で発達に関する気掛かりを指摘された場合、その後のフォローアップや相談に応じてくれます。

保健福祉センターは、地域に根差した子育て支援の拠点であり、「専門機関に電話するのは少しハードルが高い」と感じる方にとって、気軽に相談できる第一歩となり得ます。ここでの相談をきっかけに、必要に応じて「きらり」や他の専門機関を紹介してもらうことも可能です。

【ステップ2】子どもの年齢でわかる!静岡市の具体的な支援サービス

相談窓口で状況を整理した後は、具体的な支援サービスへと繋がっていきます。静岡市では、子どものライフステージ(未就学期・就学期)に応じて、多様なサービスが用意されています。ここでは、どのような支援があるのか、どうすれば利用できるのかを具体的に見ていきましょう。

未就学児向けの支援(早期療育):診断がなくても利用できる場

発達障害の支援において、早期からの適切な関わり(早期療育)は、子どもの発達を促し、二次的な問題(自信の喪失や不適応など)を防ぐ上で非常に重要とされています。静岡市の大きな特長は、発達障害の診断が確定していなくても利用できる親子教室やことばの教室が用意されている点です。

「診断がないと何も始まらない」という不安は不要です。気になったその時から、支援の輪の中に入ることができます。

市内で利用できる主な教室は以下の通りです。利用を希望する場合は、各施設へ直接電話で申し込みます。

1. いこいの家「親子教室」

集団生活に入る前の、発達に心配のある子どもと保護者を対象とした教室です。親子での遊びを通じて、より良い親子関係を築き、友達との交流の中で社会性を育むことを目的としています。療育相談も行っています。

2. 清水うみのこセンター(母子療育訓練センター)

発達が気になる乳幼児の早期発見・早期療育の拠点となる施設です。親子教室のほか、他の園との並行通園、療育相談、家族支援、そして入園・就学に向けた支援など、多岐にわたるサポートを提供しています。

3. 幼児言語教室

ことばや発達の遅れ、吃音(きつおん)、発音などが気になる就学前の子どもを対象に、相談・指導を行います。市内に6か所設置されており、こども園や保育園、幼稚園に通いながら利用することができます。言語聴覚士などの専門家から個別または小集団での指導を受けられます。

就学児向けの支援(障害児通所支援):放課後や学校生活を支える

小学校以上の子どもたちには、「障害児通所支援」という制度に基づいたサービスが提供されます。これは、日常生活における基本的な動作の指導や、集団生活への適応訓練などを行うものです。利用には、後述する「通所受給者証」の交付が必要となります。

主なサービスの種類

  • 放課後等デイサービス:就学している子ども(小学生~高校生)に対し、授業終了後や夏休みなどの長期休暇中に、生活能力の向上のために必要な訓練や、社会との交流を促進するための支援を行います。学習支援、運動、創作活動など、事業所によって特色あるプログラムが提供されています。
  • 保育所等訪問支援:子どもが通っている保育所、幼稚園、小学校、放課後児童クラブなどに専門の支援員が訪問し、集団生活への適応をサポートするサービスです。子ども本人への直接支援だけでなく、在籍している施設の先生方への助言も行い、環境調整を図ります。

最重要:障害児通所支援サービス利用手続きの流れ

これらのサービスを利用するためには、お住まいの区の障害者支援課に申請し、「通所受給者証」の交付を受ける必要があります。手続きは少し複雑に感じられるかもしれませんが、各窓口で相談しながら進めることができます。

  1. 相談・情報収集

    まず、各区の障害者支援課(給付係)にサービスの利用意向を伝えます。必要な手続きや書類について、この段階で確認しておくと安心です。同時に、利用したい「放課後等デイサービス」などの事業所を見学し、空き状況を確認しておきましょう。

  2. 申請準備(医師の診断書等)

    サービスの申請には、原則として医師の診断書または障害者手帳が必要です。静岡市では、発達障害の診断が可能な医療機関のリストを公開しています。かかりつけ医に相談するか、リストを参考に医療機関を受診し、診断書を作成してもらいます。

  3. 障害児支援利用計画案の作成

    サービスの利用にあたっては、「どのような課題があり、どのような支援を、どのくらいの頻度で利用するか」を定めた「障害児支援利用計画」が必要です。この計画案は、市が指定する「指定障害児相談支援事業者」と契約し、相談員に作成してもらうのが一般的です。相談員が保護者や子ども本人と面談し、意向を汲み取って計画案を作成します。

  4. 申請・認定調査

    診断書と障害児支援利用計画案が揃ったら、各区の障害者支援課に正式に申請します。その後、市の職員による認定調査(生活や障害の状況に関する聞き取り)が行われる場合があります。

  5. 支給決定・受給者証の交付

    調査結果や計画案をもとに審査が行われ、サービスの支給量(例:月10日まで利用可能など)が決定されます。決定内容が記載された「通所受給者証」が自宅に郵送されます。

  6. 事業者との契約・サービス利用開始

    「通所受給者証」を持って、利用したいサービス事業者と正式に契約を結びます。これで、ようやくサービスの利用が開始できます。

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教育の場に関する支援(就学相談):一人ひとりに合った学びの選択

発達に特性のある子どもが、学校生活を安心して送り、持てる力を最大限に発揮できるよう、静岡市の市立小・中学校には様々な学びの場が用意されています。どの場が子どもにとって最適かを考えるのが「就学相談」です。

学びの場の選択肢

静岡市では、主に以下の3つの選択肢があります。

  • 特別支援学級:通常の学級での学習に困難さがある子どもたちのために、少人数のクラスで手厚くきめ細かな教育を行います。対人関係やコミュニケーションの苦手さに対応する「自閉症・情緒障害学級」と、知的発達が緩やかな子どもが学ぶ「知的障害学級」があります。
  • 通級指導教室:ほとんどの授業を通常の学級で受けながら、週に数時間、別の教室(通級指導教室)で障害に応じた個別の指導を受けます。言語の課題に対応する「言語通級」や、発達の特性に応じた指導を行う「発達通級」などがあります。在籍は通常の学級のままなので、友達関係を維持しながら専門的な支援を受けられるのが利点です。
  • 特別支援学校:視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由といった障害の種別ごとに、より専門的な教育を行う学校です。静岡県が設置しており、市内に複数の学校があります。

近年、インクルーシブ教育の推進に伴い、特別支援教育の対象となる児童生徒数は増加傾向にあります。以下のグラフは、静岡県全体の特別支援学級の設置数と在籍児童生徒数の推移を示したものです。支援を必要とする子どもたちへの教育体制が拡充されてきた歴史が見て取れます。

就学相談の流れ

就学先の決定は、保護者の意向を最大限尊重しながら、専門家の意見を踏まえて進められます。

  1. 園・学校での相談:まずは、現在通っているこども園、保育園、幼稚園、または小学校に相談します。これが全てのスタートです。
  2. 就学に関する専門調査:必要に応じて、静岡市教育委員会の専門スタッフによる面談や発達検査が行われます。
  3. 就学支援委員会による審議:医療、福祉、教育の専門家で構成される委員会で、子どもにとって最も望ましい教育環境について審議されます。
  4. 保護者との話し合い:委員会の審議結果をもとに、教育委員会と保護者が話し合いの場を持ちます。
  5. 就学先の決定:最終的に保護者の意向を踏まえて就学先が決定されます。

一度決定した後も、子どもの成長や状況の変化に応じて、次年度以降の学びの場を柔軟に見直すことが可能です。

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【ステップ3】支援を受けるために知っておきたい制度(手帳・経済的支援)

各種支援サービスを円滑に利用したり、経済的な負担を軽減したりするためには、いくつかの公的な制度を知っておくことが役立ちます。ここでは、特に重要な「障害者手帳」と「経済的支援制度」について解説します。

障害者手帳の種類とメリット:支援のパスポート

障害者手帳は、障害のある方が様々な福祉サービスや支援を受けるために必要な「証明書」です。発達障害に関連する手帳には、主に以下の2種類があります。

  • 療育手帳:知的障害を伴う発達障害のある方が対象となる可能性があります。障害の程度に応じて区分が判定されます。
  • 精神障害者保健福祉手帳:知的障害を伴わない発達障害のある方が対象となる可能性があります。初診日から6か月以上経過していることが申請の条件となります。

手帳を取得することには、以下のような多くのメリットがあります。

  • 障害福祉サービスの利用(放課後等デイサービス、就労支援など)
  • 税金(所得税、住民税、自動車税など)の控除や減免
  • 公共交通機関(JR、バスなど)の運賃割引
  • 公共施設(美術館、動物園など)の入場料割引・免除
  • 携帯電話料金の割引など、民間企業による割引サービス

手帳の申請は、お住まいの区の障害者支援課が窓口となります。申請には医師の診断書などが必要になるため、まずは窓口で詳細を確認しましょう。

各区 障害者支援課 連絡先
担当課 電話番号
葵区 障害者支援課 054-221-1589
駿河区 障害者支援課 054-287-8690
清水区 障害者支援課 054-354-2106

経済的負担を軽減する制度

子育てには様々な費用がかかりますが、障害のある子どもを育てる家庭の経済的負担を軽減するための制度も用意されています。

特別支援教育就学奨励費

市立小・中学校の特別支援学級に在籍している、または通級指導教室を利用している児童生徒の保護者を対象に、経済的な負担を軽減するための制度です。世帯の収入に応じて、学用品費、通学用品費、修学旅行費、給食費などの一部が補助されます。特に、小学校・中学校の新1年生は、入学前に購入した学用品等も補助の対象となる場合があるため、早めに学校や教育委員会に確認することが重要です。

各種手当・助成

上記のほかにも、国や市の制度として、障害のある子どもを対象とした「特別児童扶養手当」などの各種手当や、医療費の助成制度などがあります。対象となる条件や手当の額は制度によって異なるため、各区の障害者支援課や子育て支援課に問い合わせてみましょう。

【参考】先進的な取り組みも!浜松市の発達障害支援体制から学ぶ

静岡市と同様に政令指定都市である浜松市も、発達障害支援に力を入れています。浜松市の事例を見ることで、支援体制の多様性を理解し、静岡市の支援をより広い視野で捉えることができます。

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中核を担う相談支援センター「ルピロ」

浜松市における発達障害支援の中核を担っているのが、浜松市発達相談支援センター「ルピロ」です。 静岡市の「きらり」と同様に、発達障害のある本人や家族、関係機関からの相談に応じ、情報提供や専門機関の紹介を行っています。

相談は無料で予約制、乳幼児期から成人期までライフステージを通じた支援を行う点も「きらり」と共通しています。また、浜松市には「ルピロ」のほかに、ひきこもりや不登校など、より広い範囲の若者の悩みに対応する「浜松市こども若者総合相談センター(わかばプラス)」も設置されており、相談内容に応じて機関が連携する体制が整っています。

浜松市の特徴的な取り組み:早期発見と移行期支援

浜松市の支援体制からは、特に2つの先進的な視点が見て取れます。

1. 早期発見への注力:「5歳児健康診査」の導入検討

浜松市では、従来の乳幼児健診に加え、就学前の重要な時期である5歳児を対象とした健康診査の導入が検討されています。5歳児健診は、身体的な発達だけでなく、情緒や社会性の発達状況など、集団生活での困難につながりやすい特性を早期に発見し、就学に向けたスムーズな支援につなげることを目的としています。これは、就学前後の「切れ目のない支援」を実現するための重要な取り組みです。

2. 「移行期支援」への課題意識

発達障害のある子どもたちが直面する大きな壁の一つが、中学校から高校、そして社会へと進む「移行期(トランジション)」です。浜松市では、この移行期における課題を明確に認識し、対策に乗り出しています。

  • 課題の認識:中学校から高校への支援情報の引き継ぎ不足、学校内で支援が完結してしまい福祉や就労支援に繋がりにくい、といった具体的な課題を市の協議会で共有しています。
  • 対策の実施:課題解決のため、「ルピロ」と「わかばプラス」が連携し、市内の高等学校や通信制高校への訪問調査を実施。現場の教員が抱える困難や支援ニーズを直接ヒアリングし、実態把握を進めています。

こうした課題は静岡市にも共通するものであり、浜松市の取り組みは今後の支援体制を考える上で大いに参考になります。

充実した情報提供とネットワーク

浜松市では、市民が利用できるサービスを網羅した詳細な「障がい福祉のしおり」が毎年発行されており、誰でもアクセスしやすい形で情報が整理されています。

また、医療、福祉、教育、労働など、様々な分野の関係者が参加する協議会を定期的に開催し、顔の見える関係を構築することで、機関同士の連携を深める「ネットワークづくり」に力を入れています。これにより、一人の子どもを地域全体で支える体制が強化されています。

まとめ:一人で悩まず、まずは相談を。静岡市の支援ネットワークを活用しよう

この記事では、静岡市における子どもの発達障害に関する相談窓口から、具体的な支援サービス、関連制度、そして浜松市の事例までを詳しく解説してきました。

改めて重要な点をまとめます。

この記事のキーポイント

  • 子どもの発達で気掛かりなことがあれば、まずは静岡市の総合相談窓口である「発達障害者支援センター きらり」や、身近な各区の保健福祉センターに相談しましょう。
  • 支援サービスはライフステージに応じて用意されています。未就学期には診断がなくても利用できる親子教室などがあり、就学期には放課後等デイサービスなどの障害児通所支援が利用できます。
  • 通所サービスを利用するには「通所受給者証」が必要です。手続きは区の障害者支援課が窓口となり、相談しながら進めることができます。
  • 学校生活では、特別支援学級通級指導教室など、一人ひとりの特性に合わせた学びの場を選択できます。まずは在籍する園や学校への相談から始まります。
  • 障害者手帳の取得や、特別支援教育就学奨励費などの経済的支援制度も、安心して生活を送るための助けとなります。

「何から始めればいいかわからない」と感じたら、まずは「きらり」に電話を一本かけることから始めてみてください。支援を受けるための手続きは、一見すると複雑に思えるかもしれません。しかし、どの窓口にも専門の相談員がいて、あなたとあなたのお子さんに寄り添い、一歩ずつサポートしてくれます。

適切な支援につながることは、子ども本人が自分の特性と上手に向き合い、持てる力を発揮して生き生きと過ごすことにつながります。そしてそれは、保護者や家族が安心して子どもを見守り、共に成長していくための大きな支えとなるはずです。一人で悩まず、ぜひ静岡市が築いてきた支援のネットワークを活用してください。

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