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はままつ就労支援情報令和6年度(2024年度)の障害福祉サービス等報酬改定は、就労移行支援事業所の運営に大きな影響を与えています。基本報酬の見直しに加え、新たな加算の創設や既存加算の要件変更が相次ぎ、事業所の収益構造や支援のあり方が問われています。このような変化の時代において、各種加算を戦略的に取得することは、事業所の経営基盤を安定させ、利用者への支援の質を向上させるための鍵となります。
報酬改定は通常3年ごとに行われますが、障害福祉サービスのニーズの多様化や社会情勢の変化に対応するため、制度は常に進化しています。特に今回の改定では、職員の専門性や処遇改善、重度障害者や多様なニーズへの対応、そして何よりも「就労定着」という成果への評価がより一層重視される傾向にあります。例えば、これまで3つに分かれていた処遇改善関連加算が「福祉・介護職員等処遇改善加算」として一本化され、事務負担の軽減と賃金改善の促進が図られました。また、就労選択支援という新サービスが導入されるなど、就労支援全体の流れも大きく変わろうとしています。
しかし、加算の種類は多岐にわたり、その算定要件も複雑です。「どの加算が自事業所で取得できるのか?」「そのためには何を準備し、どんな書類を提出すれば良いのか?」といった疑問を持つ事業者様も多いのではないでしょうか。加算の算定漏れは直接的な減収に繋がり、逆に要件を満たしていないにも関わらず誤って請求してしまえば、実地指導(運営指導)での返還指導という大きなリスクを伴います。
この記事では、就労移行支援事業所の運営者や管理者、サービス管理責任者の方々に向けて、厚生労働省が発表した令和6年度報酬改定の最新情報に基づき、就労移行支援で算定可能なほぼ全ての加算について、以下の点を網羅的に解説します。
本記事を最後までお読みいただくことで、自事業所の強みを活かした加算戦略を立て、収益向上と支援の質の向上を実現するための具体的な道筋を描けるようになります。変化の時代を勝ち抜くための羅針盤として、ぜひご活用ください。
就労移行支援で算定できる加算は、その目的によって大きく分類できます。ここでは「職員体制の強化」「就職・定着支援の実績」「専門的・個別的支援」「日々の運営・支援」の4つのカテゴリーに分けて、それぞれの加算を詳しく見ていきましょう。各加算は、事業所が提供する支援の質や専門性を報酬として評価する仕組みであり、これらを適切に理解し活用することが、安定的で質の高いサービス提供の基盤となります。
質の高い支援を提供するための専門性や手厚い人員配置を評価する加算です。職員の専門性は利用者への支援の質に直結するため、これらの加算は事業所の基盤強化に繋がります。
概要: 質の高い人材確保を促進するため、社会福祉士や精神保健福祉士などの有資格者や経験豊富な職員の配置を評価する加算です。令和6年度改定で(Ⅰ)または(Ⅱ)と(Ⅲ)の併給が可能となり、専門性と経験の両面から手厚い体制がより評価されるようになりました。これにより、専門資格を持つ職員と、長年現場で経験を積んだ職員の両方を適切に評価し、チームとしての支援力を高めるインセンティブが強化されています。
単位数:
主な算定要件:
この加算の最大のポイントは、加算(Ⅰ)および(Ⅱ)の計算対象が「常勤換算」ではなく「常勤職員の人数」である点です。したがって、有資格者を非常勤で複数名雇用するのではなく、常勤として雇用することが直接的な評価に繋がります。採用計画を立てる際には、この点を十分に考慮する必要があります。
また、令和6年度改定により、作業療法士が就労移行支援における対象資格として明確に位置づけられました。リハビリテーションの視点を持つ専門職の配置が評価されるようになった点は注目すべき変更です。資格証の写しや勤務形態一覧表、勤続年数がわかる書類(雇用契約書や辞令など)を整理し、いつでも提示できるよう整備しておくことが、実地指導対策としても重要です。
概要: 就労支援に関する専門的な研修を修了した職員を配置し、質の高い支援を提供している体制を評価します。利用者の就労ニーズが多様化する中で、職員が最新の知識や技術を習得し、それを支援に活かすことを目的としています。
単位数: 7単位/日
主な算定要件:
令和9年度(2027年度)までは経過措置として「基礎研修」の修了でも算定可能ですが、将来的にはより専門的な研修の修了が求められる可能性があります。計画的な職員研修の実施が鍵となります。「就労支援関係研修」とは、具体的には国や都道府県が認める研修を指しますので、対象となる研修を自治体に確認することが重要です。研修の修了証の写しは、職員ごとにファイリングし、いつでも提示できるように厳重に保管してください。
利用者の一般就労への移行と、その後の職場定着を評価する、就労移行支援の成果に直結する重要な加算です。これらの加算は、事業所の支援が具体的な「出口(就職)」と「その後の安定」に繋がっているかを測る指標となります。
概要: この加算は、名称に「就労移行支援」とありますが、就労移行支援事業所が直接算定するものではなく、主に就労継続支援(A型・B型)や生活介護等の事業所が算定する加算です。しかし、その内容は就労移行支援事業所にとっても極めて重要です。具体的には、就労継続支援等の利用者が一般就労し、6ヶ月以上定着した実績を評価するものです。就労移行支援事業所としては、他サービスからの移行を検討している利用者や、連携先の事業所を理解する上で、この加算の存在を知っておくことが不可欠です。
ポイント:
概要: 利用者の就職に向けた具体的な活動(職場実習、求職活動など)に対して、職員が同行支援を行ったり、職員単独で実習先開拓などを行ったりした場合に評価される加算です。事業所内での訓練だけでなく、地域や企業に出ていくアウトリーチ型の支援を促進することを目的としています。
単位数: 41単位/日
主な算定要件:
この加算は「前年度の実績」が当年度の算定可否を決定する、という点が最大の特徴です。したがって、日頃から施設外支援の実績を正確に管理し、年度末に利用者数と定員を基に50%を超えているかを確認する必要があります。前年度の途中で定員変更があった場合は、月ごとの定員から年間の平均定員を算出して計算するなど、複雑な計算が必要になる場合もあるため注意が必要です。
算定の根拠となるのは、職員の活動内容を具体的に記録した業務日報や支援記録です。「いつ、誰が、どの利用者と(または単独で)、どの企業(機関)を訪問し、何をしたか」を客観的に記録することが求められます。届出は、通常、年度初めの4月に行います。前年度の実績が確定してから提出するため、提出期限に注意しましょう。
概要: 就労移行支援サービスを経て一般就労した利用者が、その後どのくらいの割合で職場に定着しているかを評価する加算です。就労移行支援の最終的な「成果」を直接的に評価する指標であり、高い定着実績を持つ事業所を高く評価する仕組みです。
単位数: 300単位/月※単位数は就労定着率に応じて変動する報酬体系とは別の実績評価加算です。就労定着支援サービスの基本報酬が定着率に応じた体系に一本化されたことと混同しないよう注意が必要です。
主な算定要件:
この加算は、就労後の長期的なフォローアップ体制が整っていることを証明するものです。算定には、就職者名簿、雇用契約書の写し、そして定着期間を証明するための在籍証明書や給与明細の写しなど、客観的な証拠書類の管理が不可欠です。就労定着支援員が専門の研修を修了していることも、質の高い支援の証として重要になります。長期的な視点で利用者と企業をサポートする体制を構築することが、結果として加算取得に繋がります。
概要: 令和6年度改定で「定着支援連携促進加算」から名称が変更されました。利用者の就労および職場定着を円滑に進めるため、地域の関係機関(障害者就業・生活支援センター、ハローワーク等)と連携してケース会議を実施した場合に評価されます。事業所単独の支援ではなく、地域の社会資源を有効活用し、多角的な視点で利用者を支えるネットワーク構築を促す目的があります。
単位数:
主な算定要件:
令和6年度改定の大きなポイントは、加算(Ⅱ)の新設です。これにより、サービス管理責任者(サビ管)が多忙で会議に参加できない場合でも、現場の支援員が参加し、サビ管と密に情報共有を行うことで加算が算定できるようになりました。これにより、より柔軟で機動的な連携が可能になります。日頃から地域の支援機関と良好な関係を築き、定期的に情報交換を行うことが、この加算を取得するための第一歩です。会議の議事録は、実地指導で必ず確認される重要書類ですので、テンプレートを作成し、記録漏れがないようにしましょう。
特定の障害特性や医療的ニーズを持つ利用者への専門的な支援や、医療との連携体制を評価する加算です。利用者の多様化に対応し、より個別性の高い支援を提供する事業所を評価するものです。
概要: 看護師による医療的ケア(喀痰吸引、経管栄養など)や日々の健康管理が必要な利用者に対し、地域の医療機関等と連携して安全な支援を提供する体制を評価します。利用者の体調を安定させ、安心して訓練に取り組める環境を整えることを目的としています。
単位数: 就労移行支援で主に関連するのは以下の区分です。
主な算定要件:
医療連携体制加算は単位数が高い一方で、実地指導で最も厳しくチェックされる加算の一つです。算定要件が非常に厳格であり、一つでも書類が欠けていると返還指導の対象となるリスクが高いです。特に「医師の指示書」「医療機関との契約書」「個別支援計画への記載」「本人の同意書」「看護記録」の5点セットは絶対条件です。
連携先としては、訪問看護を専門に行う訪問看護ステーションが、安定した看護師派遣や記録の整備といった面で現実的な選択肢となります。単に協力医療機関として契約しているだけでは算定できず、実際に看護師が訪問し、ケアを提供できる体制が求められます。安易な算定は避け、専門家のアドバイスを受けながら、万全の体制を構築した上で申請することが賢明です。
概要: 視覚、聴覚、または言語機能に重度の障害がある利用者に対して、意思疎通の専門性を持つ職員を配置し、円滑なコミュニケーションを支援する体制を評価します。令和6年度報酬改定で、より手厚い支援を評価する加算(Ⅰ)が新設され、要件が拡充されました。
単位数:
主な算定要件:
この加算を算定するには、まず対象となる利用者を正確に把握し、全利用者に対する割合を算出する必要があります。その上で、要件に合う専門職員を確保しなければなりません。専門職員の資格証や研修修了証の写しを保管し、勤務形態一覧表で配置状況を明確にすることが重要です。ICT機器(音声読み上げソフト、コミュニケーション支援アプリ等)の活用と組み合わせることで、より効果的な支援体制を構築できるでしょう。
概要: 病気や事故による脳の損傷が原因で、記憶障害、注意障害、遂行機能障害などの症状を持つ高次脳機能障害のある利用者に対し、専門的な知識を持つ職員による支援体制を評価する加算です。
単位数: 41単位/日
主な算定要件:
高次脳機能障害は外見からは分かりにくく、「見えない障害」とも言われます。そのため、特性に応じたきめ細やかな配慮が不可欠です。この加算の取得は、事業所がそうした専門性を持っていることの証となります。対象者の診断書や医師の意見書、そして職員の研修修了証を適切に管理することが求められます。地域の医療機関やリハビリテーション施設との連携を深め、専門性の高い支援ネットワークを構築することが、支援の質の向上と安定した加算取得に繋がります。
概要: 自傷や他害行為など、著しく激しい行動上の課題(強度行動障害)がある利用者の状態が悪化した際に、事業所単独で抱え込むのではなく、外部の専門的な人材と連携して集中的な支援を行った場合に評価される加算です。令和6年度改定では、特に初期対応や専門家との連携が重視されています。
単位数: 1,000単位/回(集中的支援加算(Ⅰ)に該当)
主な算定要件:
この加算は、困難ケースに対して外部の専門性を積極的に活用することを評価するものです。都道府県が養成・指定する広域的支援人材や、地域の基幹相談支援センター等との連携体制を平時から構築しておくことが重要です。専門家からの助言内容や、それに基づき実施した支援の経過を詳細に記録した議事録や支援記録が、算定の根拠となります。事業所の孤立を防ぎ、職員の負担を軽減しながら、利用者の危機的状況を乗り越えるための重要な加算と言えます。
送迎、食事提供、欠席時の対応など、日々の安定した事業所運営に不可欠な支援を評価する加算です。これらは基本的なサービス品質を担保し、利用者が継続して通所できる環境を整える上で重要な役割を果たします。
概要: 利用者の居宅や駅など、指定の場所と事業所との間の送迎を行った場合に算定できます。特に公共交通機関の利用が困難な利用者にとって、通所の継続を支える生命線となるサービスです。
単位数: 54単位/片道
主な算定要件:
送迎加算を算定する場合、車両の運行記録は必須です。日々の記録を怠ると、実地指導でまとめて返還指導を受けるリスクがあります。また、事業所と同一敷地内にあるグループホーム等への送迎は、加算の対象とはなりますが、単位数が7割に減算される点に注意が必要です。安全運転の徹底はもちろん、車両の定期的なメンテナンスや保険の加入状況も確認しておきましょう。
概要: 市町村民税非課税世帯など、所得が低い利用者に対して、栄養バランスの取れた食事を提供した場合に評価される加算です。単に食事を出すだけでなく、栄養面での専門的な配慮を行う体制が求められます。
単位数: 30単位/日
主な算定要件:
令和6年度改定で、栄養管理に関する要件が具体的に追加・強化されました。特に「摂食量の記録」と「体重・BMIの記録」が新たに義務付けられた点は重要です。これらの記録がないと加算は算定できません。栄養士との連携を証明する契約書や助言記録、日々の献立表、そして利用者ごとの栄養管理記録をセットで保管する必要があります。なお、この加算の経過措置は令和9年3月末まで延長されていますが、要件を満たす体制構築を早めに進めることが望ましいです。調理は自事業所内で行うのが原則ですが、衛生管理が徹底されていれば外部搬入も認められる場合がありますので、詳細は指定権者にご確認ください。
概要: 利用者が急病などのやむを得ない理由で利用を欠席した際に、事業所が電話等で連絡調整や相談援助を行った場合に評価されます。利用者が孤立せず、継続してサービスに繋がるための重要な支援と位置づけられています。
単位数: 94単位/回(月4回まで)
主な算定要件:
この加算は、実地指導で最も指摘されやすい項目の一つです。算定の鍵は「記録の具体性」にあります。記録簿には、単に「体調確認」と書くだけでは不十分です。「連絡日時、連絡者、対応職員、欠席理由、利用者の具体的な状況(例:38度の熱があり頭痛もするとのこと)、事業所からの助言内容(例:水分補給と休息を促し、症状が悪化すれば受診を勧めた)、次回の利用予定」といった項目を、誰が読んでも状況がわかるように客観的に記載する必要があります。
あらかじめ欠席が決まっている予定欠席は対象外です。あくまで「通所する意思はあったが、急な事情で来られなくなった」ケースが対象となります。記録様式を標準化し、全職員が同じレベルで記録できるよう徹底することが、安定した加算算定と適切な利用者支援の両立に繋がります。
概要: 令和6年度に、従来の「処遇改善加算」「特定処遇改善加算」「ベースアップ等支援加算」の3つが一本化された、経営上最も重要な加算の一つです。福祉・介護職員の賃金改善やキャリアアップの仕組み、職場環境の改善に取り組む事業所を、加算率の形で評価します。
単位数: サービス種類や取得する4段階の区分(Ⅰ~Ⅳ)に応じて、加減算後の総報酬単位数に加算率(就労移行支援の場合、5.0%~10.3%)を乗じて算出します。
主な算定要件:
この加算は制度が非常に複雑ですが、職員の採用競争が激化する中で、人材の確保・定着を図るためには必須の加算です。加算額の大部分は職員の賃金として還元する必要があるため、直接的な事業所の利益増にはなりませんが、安定した人材確保が経営基盤を強化し、ひいてはサービス全体の質を向上させます。
令和6年度からは、これまで対象外だった就労定着支援員や就労選択支援員も処遇改善の対象職種に含まれるなど、対象範囲が拡大しています。計画書の作成や給与計算など事務負担は大きいですが、社会保険労務士などの専門家と相談しながら、確実に最上位の区分を取得することを目指すべきです。
加算を確実に取得し、事業所運営を安定させるためには、制度の理解だけでなく、計画的かつ戦略的なアプローチが不可欠です。ここでは、加算取得までの具体的な4つのステップと、その際に必要となる書類を、実地指導(運営指導)の観点も踏まえて解説します。
目的: どの加算が取得可能か、またどの加算を優先的に目指すべきかを客観的なデータに基づいて明確にすることです。これは、事業所の強みと弱みを把握する健康診断のようなものです。
アクション:
目的: Step 1で設定した目標加算を取得するために、不足している要件を具体的に満たし、必要な体制を構築することです。計画を行動に移す段階です。
アクション:
目的: 整備した体制について、指定権者(都道府県・市町村)に対し、加算を算定するための正式な手続きを行い、受理されることです。
アクション:
目的: 届出が受理された後、日々の支援において算定の根拠となる記録を確実に作成し、それに基づいて国保連へ正確な請求を行うことです。また、算定実績を評価し、次年度の事業運営の改善に繋げるPDCAサイクルを回します。
アクション:
加算の算定根拠は、数年に一度行われる実地指導(運営指導)における最重要確認項目です。指導当日に慌てないためにも、以下の書類が日頃から適切に整備・保管されているか、定期的に自己点検を行いましょう。実地指導では、これらの書類を通じて、基準を遵守した運営が行われているかが厳しくチェックされます。
| カテゴリ | 主要な書類 | チェックポイント |
|---|---|---|
| 運営に関する書類 | 運営規程 | 事業目的、職員の職種・員数、営業日・時間、利用料、各種加算に関する項目(送迎、食事提供等)が記載され、実態と合致しているか。変更時は変更届を提出しているか。 |
| 勤務形態一覧表(予定・実績) | 人員配置基準(6:1等)や各加算の職員配置要件(常勤、常勤換算、資格者割合等)を満たしているか。タイムカード等の実績と整合性が取れているか。 | |
| 従業者の雇用・資格関連書類 | 全職員の雇用契約書、労働条件通知書、資格証・研修修了証の写し、辞令、タイムカード、出勤簿、健康診断結果が保管されているか。 | |
| 各種マニュアル | 緊急時対応マニュアル、感染症対策マニュアル(研修・訓練記録も)、虐待防止マニュアル(委員会の議事録も)、苦情解決規程・記録などが整備されているか。 | |
| 各種会議の議事録 | 職員会議、支援担当者会議、地域連携会議など、日時、参加者、議題、決定事項が記録されているか。 | |
| サービス提供に関する書類 | 利用者との契約書類 | 重要事項説明書、利用契約書、個人情報使用同意書が全利用者分揃っており、署名・捺印がされているか。 |
| 個別支援計画関連書類 | アセスメント記録、個別支援計画書(原案・決定版)、モニタリング報告書(3ヶ月に1回以上)が利用者ごとに作成され、一連のプロセス(会議録含む)が記録されているか。サビ管が作成し、本人の同意を得ているか。 | |
| サービス提供記録 | 日々の支援内容、活動の様子、特記事項などが客観的な事実に基づき具体的に記載されているか。 | |
| 各加算の算定要件を証明する記録 | 欠席時対応記録、移行準備支援活動記録、看護記録(医療連携)、送迎記録、食事の摂食量・体重記録など、加算ごとの根拠資料が整備されているか。 | |
| 請求に関する書類 | 体制等に関する届出書 | 指定権者に提出した「介護給付費等算定に係る体制等に関する届出書」および各加算の別紙の控えを保管しているか。 |
| サービス提供実績記録票 | 提供したサービス内容が正確に記載され、利用者の確認印(または署名)が漏れなく得られているか。 | |
| 国保連への請求関連書類 | 国保連に提出した請求明細書・給付費明細書の控え、および法定代理受領通知書を保管しているか。 | |
| 処遇改善加算関連書類 | 指定権者に提出した賃金改善計画書・実績報告書の控え、職員への周知を証明する書類(会議議事録、回覧文書等)、給与台帳などが整備されているか。 |
本記事では、令和6年度(2024年度)報酬改定に対応した就労移行支援の各種加算について、その概要から算定要件、実践的な取得方法、そして必須書類に至るまで、網羅的に解説しました。
改めて強調したいのは、加算の取得は、単なる事業所の収益増に留まるものではないということです。福祉専門職員を配置し、手厚い支援体制を整えることは、利用者一人ひとりの「働きたい」という希望を、より高い確度で実現する力に直結します。医療連携体制を構築することは、医療的ニーズのある利用者が安心して訓練に臨める環境を提供します。そして、職員の処遇を改善し、働きがいのある職場を作ることは、サービスの質そのものを支える貴重な人材の確保・定着に繋がり、ひいては事業所全体の持続可能性を高めます。
報酬改定という大きな変化の波は、事業所にとって挑戦であると同時に、自らの支援のあり方を見つめ直し、強みを伸ばす絶好の機会でもあります。今後、障害福祉サービスは、ますますその「質」と「成果」が問われる時代に突入します。特に、2026年6月には一部サービスで新規指定事業所に対する報酬引き下げが予定されるなど、経営環境は楽観視できません。既存事業所も2027年度の次期改定に向けて、今から経営体質の強化が求められます。
この変化を乗り越え、持続可能で質の高い事業所を運営していくために、まずは本記事を参考に自事業所の現状を正確に把握し、目標となる加算を定め、計画的に準備を進めていきましょう。一つひとつの加算は、国が示す「質の高い支援の姿」そのものです。加算を戦略的に取得していくプロセスは、事業所が社会の要請に応え、進化していくプロセスに他なりません。
この記事が、日々の支援に奮闘されている皆様の事業所運営の一助となれば幸いです。なお、制度の詳細は常に更新される可能性があるため、最新の情報については、必ず厚生労働省や管轄の都道府県・市町村の公式発表を併せてご確認ください。
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