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はままつ就労支援情報「障害者雇用で働いているけれど、給料が安すぎる…」「一般雇用と比べて、なぜこんなに差があるの?」と悩んでいませんか。障害者雇用の給料に対する不満や疑問は、当事者の方にとって切実な問題です。
実際に障害者雇用の賃金水準は一般雇用よりも低い傾向にあり、その背景にはさまざまな構造的な要因があります。しかし、正しい知識を持ち、適切な行動をとれば、収入を上げることは十分に可能です。
この記事では、障害者雇用の給料が安いとされる具体的な理由をデータで明らかにし、収入を向上させるための実践的な7つの方法を詳しく解説します。さらに、活用できる制度や手当についても網羅的にご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
まずは、障害者雇用の給料がどのくらいなのか、客観的なデータを確認しましょう。厚生労働省が実施した「令和5年度障害者雇用実態調査」のデータをもとに解説します。
障害の種類によって、平均的な月収には大きな差があります。以下の表をご覧ください。
| 障害の種類 | 平均月収 | 平均週労働時間 |
|---|---|---|
| 身体障害者 | 約23万5千円 | 約31時間 |
| 知的障害者 | 約13万7千円 | 約27時間 |
| 精神障害者 | 約14万9千円 | 約26時間 |
| 発達障害者 | 約13万円 | 約25時間 |
一般労働者の平均月収が約31万8千円(厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」)であることと比較すると、その差は歴然です。身体障害者でも約8万円の差があり、知的障害者や発達障害者では約18万円もの開きがあります。
月収を単純に12倍した年収ベースで見ると、さらに格差が浮き彫りになります。身体障害者の年収は約282万円、精神障害者は約179万円、知的障害者は約164万円程度です。一般労働者の平均年収が約460万円(国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」)であることを考えると、障害者雇用の年収は一般雇用の約4割〜6割程度にとどまっていることがわかります。
ただし、これらの数字はあくまで平均値です。障害者雇用であっても、年収400万円以上を得ている方もいらっしゃいます。重要なのは、なぜ低くなる傾向にあるのかを理解し、対策を講じることです。
障害者雇用の給料が一般雇用と比べて安い背景には、複数の構造的な要因が絡み合っています。ここでは主な5つの理由を詳しく解説します。
障害者雇用の給料が低く見える最大の原因は、労働時間の短さです。先ほどのデータでも、平均週労働時間は25〜31時間程度でした。一般的なフルタイム勤務の週40時間と比べると、大きく短いことがわかります。
障害の特性上、長時間の勤務が体力的・精神的に難しい方は少なくありません。通院のために定期的に休む必要がある方もいます。時給換算では一般雇用と大差がなくても、労働時間が短い分だけ月収が低くなるのです。
障害者雇用では、正社員ではなく契約社員やパートタイムとして採用されるケースが多いのも特徴です。身体障害者の正社員率は約55%ですが、精神障害者は約30%、知的障害者は約20%にとどまります。
非正規雇用では、ボーナスが支給されなかったり、昇給の機会が限られたりすることが一般的です。基本給自体が正社員より低く設定されていることも多く、年収に大きな差が生まれます。
障害者雇用で任される業務は、データ入力、書類整理、清掃、軽作業など、比較的単純な作業に限定される傾向があります。企業側が「無理をさせたくない」という配慮から、責任の軽い業務を割り当てることが多いのです。
しかし、業務範囲が限定されると、スキルアップの機会が少なくなります。結果として、昇給や昇格のチャンスも限られ、長く働いても給料がほとんど上がらないという状況に陥りがちです。
あまり知られていませんが、日本には「最低賃金の減額特例許可制度」があります。これは、障害により著しく労働能力が低いと認められる場合に、都道府県労働局長の許可を得て、最低賃金を下回る賃金で雇用できるという制度です。
この制度が適用されるケースは限定的ですが、特にA型事業所(就労継続支援A型)などでは影響を受ける場合があります。制度の存在自体が、障害者の賃金水準を抑える一因となっているという指摘もあります。
多くの企業は法定雇用率(2024年4月から2.5%)を達成するために障害者を雇用しています。しかし、「法律で義務だから雇用している」という消極的な姿勢の企業も残念ながら存在します。
そのような企業では、障害者の戦力化やキャリア開発に十分な投資が行われません。評価制度や賃金テーブルが障害者雇用に最適化されておらず、一般社員と同じ成果を出しても正当に評価されにくいケースがあります。
障害者雇用と一般雇用の給料差について、より詳しく比較してみましょう。単に金額を比べるだけでなく、その差の意味も考えることが大切です。
月収だけを見ると大きな差がありますが、時給換算すると差が縮まるケースもあります。例えば、精神障害者の平均月収14万9千円を平均月労働時間(約104時間)で割ると、時給は約1,433円です。これは地域によっては一般的なパートの時給と大きく変わりません。
つまり、障害者雇用の給料が安いのは「時給が低い」というよりも、「労働時間が短い」ことが大きな要因であるケースが多いのです。この点を正確に理解しておくことは、収入アップ戦略を考える上で非常に重要です。
障害者雇用でも、業種や職種によって給料水準は大きく異なります。
| 業種・職種 | 月収の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| IT・エンジニア系 | 25万〜40万円 | スキル次第で高収入が可能 |
| 事務・一般職 | 15万〜25万円 | 求人数が多く選択肢が広い |
| 軽作業・清掃 | 10万〜15万円 | 短時間勤務が中心 |
| コールセンター | 16万〜22万円 | 在宅勤務の求人も増加中 |
| 専門職(会計・法務等) | 25万〜45万円 | 資格があると優遇される |
このように、専門スキルや資格を持っていれば、障害者雇用でも一般雇用に近い水準の給料を得ることは十分に可能です。
大企業と中小企業でも、障害者雇用の待遇には差があります。従業員1,000人以上の大企業では、障害者雇用でも福利厚生が充実しており、ボーナスの支給率も高い傾向にあります。一方、中小企業では障害者雇用の受け入れ体制が十分に整っていないことも多く、待遇面で劣る場合があります。
現状を嘆くだけでは何も変わりません。ここからは、障害者雇用で収入を上げるための具体的なアクションを7つご紹介します。自分に合った方法から、ぜひ実践してみてください。
現在短時間勤務の方は、体調と相談しながら勤務時間を段階的に増やすことを検討しましょう。週20時間から週30時間に増やすだけでも、月収は1.5倍になります。
いきなりフルタイムを目指す必要はありません。まずは週に1〜2時間ずつ増やし、無理のないペースで調整していくことが大切です。主治医や職場の上司、ジョブコーチと相談しながら進めましょう。
契約社員やパートで働いている場合は、正社員登用制度があるかどうかを確認してください。多くの大手企業では、一定の勤務実績を積めば正社員への転換が可能な制度を設けています。
正社員になると、基本給のアップに加えて、ボーナスや退職金、各種手当が付与されることが一般的です。年収ベースで50万〜100万円以上の差が出るケースも珍しくありません。上司との面談時に、正社員登用への意欲を積極的に伝えることが第一歩です。
収入アップの最も確実な方法は、自分のスキルと市場価値を高めることです。障害者雇用でも評価されやすい資格やスキルの例をご紹介します。
障害者向けの職業訓練(ハロートレーニング)を利用すれば、無料または低価格でこれらのスキルを身につけることができます。
現在の職場で給料アップが見込めない場合は、転職も有効な選択肢です。障害者雇用に特化した転職エージェントを活用すれば、自分の障害特性に配慮しながら、より好条件の求人を紹介してもらえます。
特に以下の業界は、障害者雇用でも比較的高い給料を提示する傾向があります。
転職活動をする際は、給料だけでなく、配慮事項がしっかりと受け入れられるかどうかも重視しましょう。高い給料を得ても、体調を崩してしまっては元も子もありません。
近年、障害者雇用でも在宅勤務を認める企業が急増しています。在宅勤務には以下のようなメリットがあります。
特にIT系のスキルがある方は、在宅勤務の選択肢が大きく広がります。プログラミング、Webデザイン、データ入力、カスタマーサポートなど、自宅で行える業務は多岐にわたります。
本業の給料だけでなく、副業で収入を補填するという方法もあります。障害者雇用で短時間勤務の場合、比較的自由な時間を活用しやすいというメリットがあります。
障害をお持ちの方に向いている副業の例を挙げます。
ただし、副業が就業規則で禁止されていないか、また収入が障害年金やその他の制度に影響しないかを事前に確認することが重要です。
給料を上げることだけでなく、使える制度を最大限活用して実質的な手取りを増やすという視点も重要です。以下の制度を利用できているかチェックしてみてください。
特に障害年金は、働きながらでも受給できるケースが多いです。「給料があるから障害年金はもらえない」と思い込んでいる方も多いですが、障害者雇用で働きながら障害年金を受給している方はたくさんいます。社会保険労務士に相談してみることをおすすめします。
「自分の給料は適正なのだろうか?」と疑問に感じたときに、確認すべきポイントを整理します。
まず確認すべきは、最低賃金を下回っていないかという点です。障害者雇用であっても、原則として最低賃金法は適用されます。2024年10月以降、全国平均の最低賃金は時給1,055円です。
前述の減額特例許可がない限り、最低賃金を下回る賃金は違法です。自分の給料を労働時間で割って時給を計算し、お住まいの地域の最低賃金と比較してみましょう。
障害者雇用に特化した求人サイトで、同じ職種・同じ地域の求人の給料水準を確認しましょう。自分の給料が相場よりも著しく低い場合は、転職を検討する合理的な理由になります。
現在の職場に明確な評価制度や昇給制度があるかを確認しましょう。もし制度がない、あるいは障害者雇用枠の従業員には適用されないという場合は、長く働いても給料が上がらない可能性があります。人事担当者に率直に確認することをおすすめします。
障害者雇用では、合理的配慮(障害に応じた職場環境の調整)が法律で義務付けられています。配慮があることで安定して働けるという価値は、金銭には換算しにくいものです。
給料だけを重視して配慮のない職場に移ると、体調を崩してしまうリスクがあります。給料と配慮のバランスを総合的に判断することが大切です。
障害者雇用の給料については、多くの誤解が広まっています。正しい情報を知ることで、より良い判断ができるようになります。
これは大きな誤解です。先述の通り、IT企業や大手企業の障害者雇用では、年収400万円〜600万円を得ている方もいます。専門スキルや実務経験があれば、一般雇用と遜色ない待遇で働くことは十分に可能です。
これも企業によります。大手企業の多くは、障害者雇用枠の従業員にも評価制度を適用し、成果に応じた昇給を行っています。「障害者だから昇給しない」のではなく、「昇給制度がしっかりした企業を選ぶ」ことが重要です。
障害年金の支給は、原則として障害の状態(等級)によって判断されます。就労しているからといって、自動的に支給が停止されるわけではありません。特に2級・3級の方は、働きながら受給しているケースが多数あります。ただし、収入が高いと判断に影響する可能性もあるため、更新時に注意が必要です。
一般雇用に切り替えた場合、確かに給料は上がる可能性があります。しかし、配慮がなくなることで体調を崩し、休職や退職に至るリスクもあります。障害を非開示で働くことのストレスも大きいです。給料だけでなく、長期的に安定して働けるかどうかを総合的に考えましょう。
障害者の給料問題は、当事者の努力だけで解決できるものではありません。企業側にも改善が求められています。ここでは、先進的な取り組みを行っている企業の事例も含めてご紹介します。
障害者雇用枠の従業員にも、能力や成果に応じた公平な評価制度を適用することが重要です。一部の先進企業では、障害特性を考慮した独自の評価指標を開発し、障害者のキャリアアップを支援しています。
「この業務を習得すれば、次はこのポジションに進める」というキャリアパスを明示することで、障害者のモチベーションと生産性が向上します。結果として、企業にとってもプラスになります。
障害者に任せる業務を単純作業だけに限定せず、能力に応じて業務範囲を拡大していく取り組みも広がっています。例えば、データ入力だけを担当していた方がデータ分析まで担うようになり、それに伴って給料も上がったという事例があります。
某大手IT企業では、障害者雇用枠で採用したエンジニアに対して、一般社員と同じ給与テーブルを適用しています。スキルに応じた評価を行い、障害者雇用枠でも年収600万円以上を得ている社員がいます。また、ある大手金融機関では、障害者雇用の従業員専用のスキルアップ研修プログラムを提供し、正社員登用率を5年間で3倍に引き上げました。
この記事のポイントを整理します。
障害者雇用の給料が安いという現実は確かに存在します。しかし、正しい情報を持ち、適切な行動をとれば、収入を改善することは十分に可能です。一人で悩まず、就労支援機関や転職エージェント、社会保険労務士などの専門家の力を借りながら、自分に合った方法で収入アップを目指しましょう。
主な理由は5つあります。①短時間勤務が多いこと、②非正規雇用(契約社員・パート)の割合が高いこと、③業務内容が限定されて昇給しにくいこと、④最低賃金の減額特例制度の存在、⑤企業側の障害者雇用に対する消極的な姿勢です。特に労働時間の短さが月収に大きく影響しています。
はい、可能です。IT・エンジニア系の専門スキルや、簿記・会計などの資格を持っている場合は、障害者雇用でも年収400万〜600万円を得ている方がいます。大手企業やIT企業を中心に、能力に応じた給与体系を導入する企業が増えています。
はい、多くの場合は可能です。障害年金の支給は原則として障害の状態(等級)によって判断されるため、就労しているだけで自動的に停止されるわけではありません。特に障害基礎年金2級や障害厚生年金3級を受給しながら障害者雇用で働いている方は多数います。詳しくは社会保険労務士に相談することをおすすめします。
最も効果的なのは、スキルアップや資格取得によって市場価値を高めることです。MOS、日商簿記、ITパスポートなどの資格を取得すると、より好条件の求人に応募できるようになります。また、現職での勤務時間の段階的な増加や正社員登用を目指すことも即効性のある方法です。
原則として、障害者雇用でも最低賃金法は適用されます。ただし、「最低賃金の減額特例許可制度」により、障害により著しく労働能力が低いと認められた場合に限り、都道府県労働局長の許可のもとで最低賃金を下回る賃金設定が認められるケースがあります。特例許可なく最低賃金を下回っている場合は違法ですので、労働基準監督署に相談してください。
はい、障害者雇用に特化した転職エージェントがいくつかあります。代表的なものとして、atGP(アットジーピー)、dodaチャレンジ、ランスタッド、エージェント・サーナなどがあります。これらのエージェントは障害特性への理解があり、配慮事項を踏まえた上で好条件の求人を紹介してくれます。複数のエージェントに登録して比較するのがおすすめです。
一概にどちらが良いとは言えません。一般雇用は給料が高い傾向にありますが、障害への配慮が得られにくく、体調を崩すリスクがあります。障害者雇用は給料が低めですが、合理的配慮のもとで安定して長く働ける利点があります。重要なのは、自分の障害特性・体調・キャリア目標を総合的に考えて判断することです。迷った場合は、就労支援機関やハローワークの専門窓口に相談してみてください。
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